生け花のデッサン

いけばな

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植物はさまざまな表情を持っており、自然の中を歩いているときや、花をいけているときに気付けるでしょう。良いと思ったものは写真に残せば早いですが、自分で描いてみることで、深く花を理解できる場合もあります。花をいける前のイメージを組み立てるときや、いけた後の記録としてデッサンを行います。普段見ているようで気付かなかった部分にも気付けますし、新たな発見もできるかもしれません。何より、花とじっくりと向かい合う時間をつくることで「花への想い」のようなものまで感じ取れるでしょう。絶対に上手い絵を描く必要はなく、「よく見て思いを込めて描く」ということが大切だそうです。
花を描くためには、鉛筆、カッターナイフ、スケッチブック、消しゴムがあれば問題ありません。鉛筆は3H、H、HB、B、3Bと五種類ほど持っていれば対応ができます。慣れてきたときに種類を増やしましょう。カッターナイフは、鉛筆を削るように使います。鉛筆削りでも使えますが、先端の太さを自在に変えられるためカッターナイフの方が好ましいとされています。スケッチブックは、6Fか8Fが使いやすいそうです。
花を描くときは、「美しいと感じた向き」から描きはじめます。光の当たる方向を、左右どちらかにはっきりさせると陰影がついて描きやすくなります。モチーフと自分との距離は20~40センチほどが妥当です。一部分から書き始めるのではなく、全体の構図やバランスを考えながら描き進めていきます。全体の構図が決まったら、花や茎などの細部を描き込んでいきましょう。時々スケッチブックから離れて見ると、作品の雰囲気が分かりやすくなります。あくまで「初心者がスケッチブックに花を残す」ための描き方です。もっと上達したいと感じたときには、専門書を読んで勉強してみましょう。